見えない資産が企業価値になる時代? 「ESG経営」を強くする人材施策とは
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見えない資産が企業価値になる時代? 「ESG経営」を強くする人材施策とは

こんにちは!スキイキ広報担当です。
10月も後半戦、月末に向けてエンジンをかけ始めた方も多いのではないでしょうか。

さて、今回は「ESG経営」について取り上げます。
近年世界中で「ESG」という言葉が注目を浴びるようになり、国内でも多くの企業がそれを重視した経営改革や組織改革を始めています。
そこで、本記事では、ESGの概要や注目されている背景を整理するとともに、ESG経営に取り組むメリットや具体的な施策について人材戦略の観点から紹介していきます。

なぜESGが注目されている?SDGsやCSRとの違いは?

ESGとは、「環境Environment」「社会Social」「企業統治Governance」の3つの頭文字を取った言葉です。もう少し具体的にすると、以下のような取り組みを指します。

【環境】CO2排出量の削減や環境汚染の改善、生物多様性の保全など自然環境に配慮した取り組み
【社会】労働環境の改善、人権問題への配慮、地域社会への貢献を意識した取り組み
【企業統治】不祥事の回避やリスク管理のための情報開示・法令遵守、透明性の高い経営を意識した取り組み

ESGが注目されるようになったきっかけは、2006年に国連によって表明された「責任投資原則(PRI)」です。世界各国の機関投資家に対し、従来のように売上高や利益を重視するのではなく、上記の3つの観点から投資対象を選んでいくことを提唱しています。

これは20世紀から21世紀にかけて、多くの企業が利益を追求しすぎるあまり、環境汚染や労働問題といった様々な課題をないがしろにした結果、地球温暖化や異常気象などの環境問題や人権問題が顕在化したことが背景にあります。
これらの問題は、企業自体の経営や事業の展開にも影響を及ぼすようになったため、投資家の投資基準として、また企業の経営方針として、ESGが注目されるようになったのです。

ここで、似たような概念として「SDGs」や「CSR」が思い浮かぶ方も多いと思います。3者の違いを以下に整理しました。

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「CSR」は「企業の社会的責任」と訳されます。社会や環境に配慮した取り組みを行うことで、社会的な信頼を得ることを目的としています。
一方、ESGは、投資家の視点も踏まえて、企業の事業の中に取り入れる考え方であり、ビジネスの観点が強いのがCSRとの大きな違いです。

「SDGs」は「持続可能な開発目標」と訳されます。2030年までに国や個人が解決すべき課題としての位置づけで、ESGのステークホルダーと似た範囲が対象となっています。
ですが、SDGsが2030年という長期的な目標に対し、ESGは中期的な目標であるため、SDGsが最終的な目標、ESGが手段という捉え方もできるでしょう。

ESG経営に取り組むと、事業成長や人材獲得にも効果的?

実際にESG経営に取り組むメリットを大きく3点に絞ってご紹介します。

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メリット①:資本市場における評価向上

これは、投資家からの評価につながることです。従来、投資家は財務情報で投資判断をしていましたが、2008年のリーマンショックの影響により現状の財務情報での判断が難しくなり、近年は企業の成長性を示す非財務的な情報に注目する傾向があります。

ESG投資は2014年からの2年間で約70倍に増加しており、現在では世界市場の30%を占めていると言われています。そのため、今後もESG経営に取り組む企業は、投資家から高い成長性があると評価され、新規事業の立ち上げの際の資金調達をしやすいといったメリットを享受できるでしょう。

メリット②:ブランド力強化

これは、ESG経営に取り組んでいる健全な企業としてのイメージが定着し、ブランド力の強化につながることです。情報社会の進展により、環境問題や人権問題など、様々な社会課題に触れる機会が増え、ESGやSDGsの認知も高まっています。
そういった状況において、世界中の人が問題視している課題へ取り組んだり、社会へ貢献する施策を打ち出していくことは、好感度の向上につながり、その企業の商品やサービスを選ぶきっかけになり得ます。

特に、これからの社会を担っていく「Z世代」と呼ばれる若年層は、社会貢献への意欲が比較的に高く、それを軸に企業や仕事を選ぶ傾向もあります。ESGへの取り組みの認知を高めることで、次世代の優秀な人材の獲得につながるという側面もあるでしょう。
Z世代が持つ特徴的な価値観や考え方については、過去記事で解説していますので、こちらもぜひチェックしてみてください!

メリット③:従業員のエンゲージメント向上

ESGでは、労働環境の向上や見直しも大きなテーマとして扱われています。適正な労働条件の整備、男女平等などの人権対策、ワークライフバランスの確保はもとより、フリーランス・副業などの多様な人材形態を受け入れていくことで、一人ひとりに合った働き方が可能になります。
また、様々な人材と協働することにより、チームや組織、そして企業への愛着が湧くことにもつながると考えられます。

ほかにも、環境・社会問題に配慮しようとする価値観と合致した会社で働くことで、従業員のモチベーションや成果の向上、優秀な人材の長期雇用も期待できるでしょう。

ESG経営のために、人材施策としては何ができる?

各企業がESG経営に取り組むにあたり、人材視点ではどういったことができるでしょうか。具体的な動きとして、3つの取り組みをご紹介します。

施策①:ダイバーシティの推進

人種、国籍、性別はもちろん、雇用形態や勤務形態など、多様なバックグラウンド・価値観を持つ人材が活躍できる環境を整えることです。適切な評価による役職への登用、様々な働き方の受け入れなど、人材が不平等を感じずに働けるようにすることで、企業価値が向上していくでしょう。
また、それらの取り組みが優秀な人材の確保につながったり、多様な人材の協働によってイノベーションが創出できたりという側面もあると考えられます。

日本企業における多様性の実態や、それを活かし強いチームを作るためのマネジメント方法については、過去記事でご紹介しています。ぜひご覧ください!

施策②:働きがいの創出

従業員が、仕事をすることで充実感や満足感を得られる状態をつくることです。近年は、モチベーションと同様に、「働きがい」が重視される傾向にあり、能力を発揮できているか、必要とされているか、成長できているかといった点が注目されています。
もちろん、各チームやプロジェクトでの成果をあげて、利益を生み出すことも重要ですが、企業やチームとしての目標と個人の目標を連動させて、成長できる場をつくっていくことで、一人ひとりの活躍の場がより増え、企業にとっても、社会にとっても価値を提供することにつながると言えるでしょう。

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施策③:積極的な情報開示

企業で行なっている取り組みを積極的に公開していくことです。IRを担う経営企画部門や広報・PR部門などと連携しながら、ESG経営の具体的な取り組みの情報開示をしていくことによって、様々なステークホルダーから「この企業は従業員を大切にしている」という評価を得られるでしょう。
もちろん、その中には求職者も含まれており、優秀な人材が興味を持つきっかけになるとも考えられます。

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いかがでしたか?ESG経営に向けた取り組みは、消費者、投資家、従業員、地域社会など様々なステークホルダーからの企業評価に大きく関わってくることがおわかりいただけたと思います。

また、具体的な施策として取り組むことによって、優秀な人材を惹きつけることにもつながるのも大きなメリットです。
ぜひ、ご自身の企業でもESG経営を意識した具体的な動きを検討してみてはいかがでしょうか。

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