「所有から活用へ。」今の時代に求められる企業の人材獲得方法とは?|イベントレポート
こんにちは。スキイキ広報担当です。
今回は、福岡県北九州市・COMPASS小倉で行われた、『スタートアップの人材獲得力向上セミナー@北九州』の様子をお届けします。
ご存じですか?北九州市ではいま、スタートアップを支援する取り組みが盛んに行われています
北九州市と聞くと、みなさんはどのようなイメージを持つでしょうか。
北九州市は、日本の近代産業発祥の地であり、現在も国内有数の工業地帯として先端技術を発信している街です。
そのような歴史的な背景もあり、北九州市ではスタートアップ支援に力を入れて様々な取り組みが進められています。
「日本一起業家に優しいまち」、北九州市の描く未来
2017年に「日本一起業家に優しいまち」をスローガンに掲げ、『Maker’s Project』と呼ばれるIoT、ロボット、XR等のハードウェア分野でアイデアをプロトタイプ化するために支援を行うプロジェクトなどを進めています。
2020年には、内閣府のスタートアップ・エコシステム推進拠点都市に選定され、環境・ロボット・DX分野を中心に産学官連携のもとで、テック系エコシステムを形成していくことをミッションに掲げています。
そのような取り組みをしている北九州市ですが、2022年11月にスキイキと、北九州市の「環境・ロボット・DX」分野を中心とするスタートアップ支援事業と採用支援における業務委託契約を締結しました。
今回開催されたイベントでは、北九州市の支援対象となったスタートアップ企業に向けて、マイナビから様々な知見を共有し、企業の人材獲得をサポートしました。
スタートアップを取り巻く人材獲得の実情と、求められるアクション
マイナビからは、関連部署を横断して、「スタートアップを取り巻く人材獲得」をテーマに、以下の内容でお届けしました。
マイナビCVCメンバーによる、スタートアップ事情の講座
昨今のスタートアップ資金調達状況、投資実行の際に重視しているポイントなどを中心に取り上げました。
スタートアップの資金調達総額は増加傾向、調達企業数はは2018年をピークに下降傾向にあります。最近では少数の企業に資金が集中し、1社あたりの平均調達額が5億円弱と上昇傾向にあるのが現状です。
投資実行の際に重視しているポイントとしては、シナジーがあるかどうかという点。市場の拡大可能性や投資リターンなどの財務的要素ももちろん加味しますが、『事業連携のポテンシャルがあるか』を前提に、ボードメンバーの経験・熱意やビジネスの収益性なども含め多角的に検討しています。
スタートアップの採用に関しての状況で言えば、メンバー募集の場合には特化型エージェント・媒体の利用が多く、CXOクラスの場合には起業家や投資家のリファラルなどが中心。正社員まで見据えている企業では、まずは副業やフリーランスの人材を活用し、その後正社員へ移行するケースも見られるようです。
マイナビ北九州支部による、エリアの採用市場および中途採用市場の講座
中途採用市場の現在の状況について見てみると、自分らしい生活様式を求めた「Uターン・Jターン・Iターン希望者の増加」によって、北九州市など地方企業にとっては若手人材の確保に繋がる一方で、求職者からは「給与が下がる」などの不安がハードルになっている現状があります。
また、昨今「リモートワーク」「在宅勤務」が求人検索の上で人気キーワードになっており、関東圏に比べて九州圏はリモートワーク導入企業が少ない現状がある中で、他社との採用競争に負けてしまうケースがあります。
これらの現状を踏まえた上で、採用広報をスタートするまでにやっておくことなどを具体的なアクションを交えながらお話しました。
スキイキ事業部による、スタートアップ×外部人材活用の講座
スタートアップと外部人材活用の相性の良さについて、スタートアップの人材獲得の課題を踏まえながら、解決策としての外部人材活用についてお話ししました。
また、外部人材活用のメリット・デメリットのほか、実際の活用事例としていくつかの企業のケースを紹介しました。
スタートアップと外部人材の活用は相性バツグン
ここからは、スキイキ事業責任者・光川による「スタートアップ×外部人材活用講座」の内容をかいつまんでご紹介します。
日常生活で、モノをレンタルしたりシェアすることが増えてきたように、人材採用においても同じことが言える時代になってきており、スキルをシェアするという考え方で副業・フリーランス人材の活用が広がってきています。
スキイキの利用企業はスタートアップが中心。それはスタートアップと相性が良いからです。
スタートアップで起こる人材面の課題としては、コアメンバーから事業の型が出てきても実行するリソースが不足していたり、コア技術やアイデアがある一方で拡大ノウハウが不足していたりするケースがあり、人材が必要な一方で採用面で以下のような課題に悩まされているのが実情です。
それらを解決する手段として、「外部人材活用」が検討されるケースが出てきます。外部人材活用の前提として、買い手市場であり、経験を積んだスキルの高い人材が時間や期間を限定して、すぐにメンバー入ってもらえるという特徴があります。
外部人材活用のメリット・デメリットは以下の図をご参考にしてみてください。
採用や雇用に比べてリスク回避ができ、財務面で有効と捉えられるほか、事業成長に寄与する点が大きなメリットと言えるでしょう。
一方デメリットとしては、外部人材が複数の業務を行なっているケースがあり、コミット量や出社量に制限がかかる場合がある点が挙げられます。
上記のようなデメリットとなる部分もあらかじめ注意点として留意していただき、募集段階で調整するなどで対応できることも多くあります。
外部人材活用の大きな魅力は、専門知識やノウハウを社内に取り入れられるだけでなく、実務の部分も同時に進めてもらえるというところにあります。そのため、多くのスタートアップ企業における課題解決に寄与できる方法と言えるでしょう。
外部人材(プロ人材)の活用について理解を深める際には、下記の資料もぜひ参考にしてみてください。
イベント後半では、座談会も行われました。
近しい悩みを抱える企業同士で、お互いの取り組みを共有したり、意見交換をしながら課題解決のヒントを探りました。
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今回は北九州市のイベントレポートを通じて、スタートアップ企業の現状や地方での採用市場の実情が見えてきたかと思います。
加えて、北九州市が力を入れているスタートアップ支援の取り組み状況などについても具体的に見えてきて、参考になる部分があったのではないでしょうか。
スタートアップの成長に繋がる要素は様々なありますが、外部人材活用も相性の良い方法の一つだということ理解していただき、人材獲得の新たな選択肢として検討するきっかけとなれば幸いです。