見出し画像

カーリング女子日本代表から学ぶ!”逆境にも打ち勝てる”チーム作りのエッセンス

こんにちは!スキイキ広報担当です。

2022年冬季五輪も盛り上がりましたね。テレビの前で応援していたという方も多いのではないでしょうか。
特に印象的だったのは、銀メダルを獲得したカーリング女子日本代表「ロコ・ソラーレ」。4年前の平昌五輪で男女初のメダルとなる銅メダルを獲得したことで知られていますね。
彼女らが試合中に使っていた「そだねー」が2018年の流行語大賞に選出されたり、休憩時間にエネルギー補給を行う「もぐもぐタイム」が取り上げられたりしました。そんなロコ・ソラーレがチーム一丸となって世界の強豪と闘う姿に胸を打たれた方も多いでしょう。

今回は、彼女らの強さの秘訣を探り、ビジネスにも活用できるチーム作りについて考えていきます。

💡『スキイキ』とは…
マイナビが運営する、フリーランス・副業人材と企業をつなぐマッチングプラットフォームです。
専門性の高いスキルや経験を持つプロフェッショナルと必要業務に絞り協働関係を築くことで、企業が抱える人材・ノウハウ不足の解決をサポート。
両者の出会いを通じ、個人には活躍とキャリア形成の機会を、企業には変化の激しい時代にあった柔軟なチーム作りのカギを提供します。

北京五輪でカーリング女子日本代表が銀メダルを獲得するまで

北京五輪出場時のカーリング女子日本代表5人のメンバーと役割はこちら。2010年にロコ・ソラーレ北見が結成されてから、3人のメンバーが加入し、今のチームとなっています。

吉田夕梨花選手リード(最初に投げる人)
鈴木夕湖選手セカンド(2番目に投げる人)
吉田知那美選手サード(3番目に投げる人。スキップが投げるときは指示を出す)
藤沢五月選手スキップ(4番目に投げる人。作戦を立て、指示を出す)
石崎琴美選手
リザーブ(控え選手。大会の規定によっては、1チーム5人で登録し、1人がリザーブになる)

カーリングは「氷上のチェス」とも呼ばれ、戦略や駆け引きが魅力のスポーツ。チーム対戦方式で、重さ約20キロの円形の石(ストーン)を約40メートル先の的(ハウス)に向かって投げ合い、中心近くに残ったストーンの数で得点を競います。

2022年北京五輪では、初戦のスウェーデン戦こそ惜敗して黒星発進となったものの、カナダ、デンマーク、ROCと3連勝を遂げ、予選リーグを通過。そして、準決勝でスイスに勝利。惜しくも決勝でイギリスに敗れたものの、銀メダル獲得に至りました。



カーリング女子日本代表の強さの秘訣。勝利を導いた3つのポイントとは?

歴史を塗り替える快挙と称されるカーリング女子の銀メダル獲得。
彼女らの強さの秘訣はどういったところにあったのでしょうか?

ここでは、『スキイキ』でも紹介しているチーム作りの観点から、3つのポイントについて見ていきます。


【強さの秘訣①】戦略→実行→修正のサイクルが回っていたこと

カーリングの難しい点は、室温などによって試合中も刻々と変化するアイスの状態を感じ取り、ストーンの動きを予測しなければいけないところ。
五輪で使うリンクでは、アイスがどのような状態かはわからないため、どんなアイスでも対応できるように、2シーズンをかけて調整をしていったと言います。
アイスには、よく曲がるものもあれば、真っ直ぐ滑る傾向が強いもの、リンクの人の出入りによる室温の変化に影響されやすいものなど、様々な特徴があります。それらへの対応力を培うために数多くの合宿をこなし、カナダやオランダ、スイスなど、世界各地のアイスを経験したそうです。

「五輪でどんなアイスが待っているのかわからない」という課題に対して、戦略を立て、様々なリサーチを行ない、経験を積み重ねて、感覚を掴んでいったからこそ、五輪という舞台でもその力を発揮できたと言えるでしょう。


【強さの秘訣②】細目なコミュニケーションを日頃からとっていたこと

平昌五輪では「そだねー」、北京五輪では「ナイススイープ!」など、チームメンバー間で意識的に声を掛けるようにしていたことで、気持ちを切り替えたり、空気を盛り上げたりすることに繋がっていました。
日頃から、リンクの中に限らず、リンク外でも、チームメイトで積極的にコミュニケーションをとっていたという5人。普段から技術向上のための話し合いを重ねていたことで、緊迫した試合でもコミュニケーションを意識的に増やすことができ、普段の雰囲気を維持できたと言います。

上手くいかなかったときの「大丈夫!」という言葉や、明るい雰囲気づくりは、持っている実力を発揮できるかどうかに大きく影響を与えたことがわかります。


【強さの秘訣③】逆境でも前向きに捉えるポジティブさ

銀メダルを獲得した時の笑顔が印象的な5人ですが、試合を重ねる中で苦戦する場面もありました。そんな時でも決して忘れなかったのが、”笑顔”です。

ロコ・ソラーレは、「いつでも楽しくカーリングをするチーム」を目標に、どんな苦しい場面でも前向きにカーリングを楽しむスタイルを構築してきたと言います。苦しい場面が続いたとしても、チームメイトがポジティブな言葉をかけることで、不安やプレッシャーを軽減させ、チャンスに変えていく流れが勝利へとつながったと考えられます。

つらい時に、苦しい表情を見せてしまうことは誰にでもよくあることですす。しかし、つらい時こそポジティブさを貫くことで良いプレーにつながると信じているチームメンバーの気持ちと姿勢が、大きなカギを握ったのでしょう。



ビジネスの場にも応用できる!カーリング女子日本代表のチーム作り

ここからは、カーリング女子日本代表の強さの秘訣を踏まえて、実際にビジネスの場面で成果を導き出せるチームの作り方について考えていきます。
カーリングでも苦戦する場面が生じるのと同様に、日々の仕事に取り組む中でも困難に直面することは多くあると思います。
特に、チームで1つのプロジェクトを成功させるためには、様々な課題を乗り越えていく必要があります。そういった際に次の3つを押さえておくと、課題解決の糸口になっていくのではないでしょうか。


【学び①】目標を共有し、達成に向けたPDCAをしっかり回すこと

「メダルを獲得する」「世界最高のチームになる」という共通目標に対し、どうやったら達成できるかを具体的に落とし込んでいったカーリング女子日本代表。これはビジネスでも同じです。
「売上をいくら達成する」「社会のこんな課題を解決する」など、プロジェクトのゴールは様々あると思います。チームとして大事にしていくことやビジョンを明確にすると同時に、ゴール設定、そこに辿りつくためのリサーチや計画立てをきちんと実行すると良いでしょう。
また、プロジェクトが進行する中では、定期的にチームの状況を把握して、修正していくことが重要となってきます。「今どんなことが課題なのか?」「当初考えていた計画とどのようなギャップがあるのか?」など、洗い出して、修正を繰り返すことでゴールに近づくでしょう。


【学び②】お互いが認め合い、メンバーの力が発揮しやすい環境を作ること

カーリング女子日本代表のように、良好なコミュニケーションを取り続けることは、チーム作りの土台と言えます。相手の発言や行動に対して、肯定的に捉えることや、背景まで理解しようとすることこそ、一人ひとりの発想や意見を引き出すことにつながります。
企業間の競争が激化し、先行きが見えづらい現代を生き抜くためには、従来にはない新しいアイデアや発想をいかに出し、それを形にできるかがポイントとなってきています。そのような中で、チーム内でコミュニケーションを活発に取り、一人ひとりの持つスキルや能力を最大限引き出せる「心理的安全性」が高い状態のチームを作ることができれば、成果が出やすいと言えるでしょう。

成果を出せるチーム作りに不可欠な「心理的安全性」の概要や注目されている背景、高め方については過去記事でご紹介していますので、ぜひご覧ください!


【学び③】一人ひとりがリーダーシップ意識を持つこと

リーダーシップというと、実際のプロジェクトマネージャーやチームリーダーを思い浮かべがちですが、プロジェクトが上手く進まない時こそ、一人ひとりが諦めずに、「自分だったらどのようなことができるか?」と考え行動に移すことが重要になってきます。

リーダーがまずチームを導くことも重要ですが、チーム全員で助け合いながら課題を解決していくことがポイントです。「ほかのメンバーの課題を自分事として捉えて共有できるか」「自分がサポートできる部分はどこか」と前向きに捉えて改善策を見出す姿勢がプロジェクトの成功へとつながってくると考えられます。


* * *


いかがでしたか。
北京五輪という大舞台で快挙を成し遂げたカーリング日本女子代表を見て、大きな感動をもらったという方も多いでしょう。

彼女らが持つコミュニケーションやリーダーシップ、思考法などは、ビジネスの場にも活かせるものばかりなので、逆境にも負けない強いチーム作りの参考にしてみてはいかがでしょうか。