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【3分で解説】”ウェルビーイング(Well-being)”とは?ビジネスで注目される理由を探る!

こんにちは。スキイキ広報担当です。

三寒四温というように、最近は暖かくなってきたかと思えば、また冬に逆戻りするなど、季節の移り変わりを感じますね。春と言えば、新たな環境での働き方やチャレンジを意識する時期かと思います。

そこで今回は、ビジネスとも関連があると注目されている「ウェルビーイング」というテーマを取り上げます。

働き方改革が進む中、人の幸福や健康と関わる「ウェルビーイング」という言葉が取り上げられるようになっています。ビジネスの中でも重要視されつつあるこの言葉は、優秀な人材を確保し活用していく上でも大事な役割を担います。
本記事では、ウェルビーイングの意味を押さえながら、「ビジネスの場でなぜ注目されているのか」「どのような効果があるのか」を解説していきます。新たな人材を迎える前に、ぜひ参考にしていただければと思います。

💡『スキイキ』とは…
マイナビが運営する、フリーランス・副業人材と企業をつなぐマッチングプラットフォームです。
専門性の高いスキルや経験を持つプロフェッショナルと必要業務に絞り協働関係を築くことで、企業が抱える人材・ノウハウ不足の解決をサポート。
両者の出会いを通じ、個人には活躍とキャリア形成の機会を、企業には変化の激しい時代にあった柔軟なチーム作りのカギを提供します。

「健康」だけじゃない!ウェルビーイングの定義とは?

そもそも「ウェルビーイング(well-being)」とは、直訳すると、「幸福」「健康」。「健康」については、世界保健機関(WHO)憲章の前文において、以下のように定義されています。

“ Health is a state of complete physical, mental and social well-being and not merely the absence of disease or infirmity. ”
健康とは、病気ではないとか、弱っていないということではなく、肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべてが 満たされた状態にあることをいいます。

日本WHO協会仮訳

つまり、「ウェルビーイング」は、幸福で、肉体的にも、精神的にも、社会的にも満たされた状態のことを意味します。この言葉を聞くと、つい健康をイメージしてしまいますが、それだけではないということがおわかりいただけたかと思います。

もともとウェルビーイングは、医療や看護、社会福祉といった分野で使われる専門用語でしたが、最近ではそれ以外にもビジネスの現場で使われるようになってきました。
特に、企業の労働環境や組織のあり方について議論する際に登場するケースが多く見られます。なぜビジネスの現場に必要になってきているのでしょうか?次の項目で見ていきます。


なぜウェルビーイングがビジネスの現場に必要なのか?価値観や働き方に生じた様々な変化

ここでは、ウェルビーイングが企業に必要とされている背景を4つ見ていきます。

【背景①】ダイバーシティの推進

近年、グローバル化が進む中では、人種や宗教、性別、働き方をはじめとする多様性を受け入れ、異なる価値観やバックグラウンドを持つ社員一人ひとりが能力を発揮できるような環境作りが求められています。

また、リモートワークの普及に伴い、従来の朝出勤して定時まで働くという画一的な働き方から、個々のライフスタイルに合わせた柔軟な働き方へのシフトが求められています。

このような中では、特にお互いの理解を深めたり、尊重したりすることが重要となり、社会的な幸福、つまり人間関係で満たされた状態が必要だという観点からウェルビーイングが求められています。


【背景②】人材確保に関する課題

少子高齢化による労働人口の減少によって、各業界で人材が不足していることは明らかです。また、従来の終身雇用という考え方が希薄になり、1つの企業で勤め上げるのではなく、転職してキャリアアップすることが一般化。以前より人材の流動化が進んでいます。

副業や起業といった形で仕事をするケースもあり、企業としては人材確保に少なからず課題を抱えています。そういった中で、事業に貢献してくれる人材を確保するためにも、個々のキャリア・仕事の満足度とつながるウェルビーイングの考え方が求められています。


【背景③】新型コロナウイルスの感染拡大

新型コロナウイルスの感染拡大は、人やモノの移動、経済をはじめ、私たちの生活に大きな変化を与えました。改めて、自分自身や家族、友人などの身体的な健康について意識する機会も増えたのではないでしょうか。

また、リモートワークに伴い、業務効率が向上したものの、メンタル面(精神的な)ストレスを抱えるなど、課題も見えてきました。そこで、身体的、精神的な幸福度につながるウェルビーイングが注目されたことも頷けます。


【背景④】SDGsでの言及

SDGsの全17項目のうち、3つ目の「すべての人に健康と福祉を」という項目が設けられています。2030年までに各国や企業が達成する、持続可能なより良い社会を目指すための開発目標として掲げられていることからも、ウェルビーイングが求められていることが伺えます。

SDGsの基本的な考え方や人材活用との関係性については、過去記事で紹介しているので、チェックしてみてくださいね。


ウェルビーイングの考え方を企業に取り入れる3つのメリット

では、実際にウェルビーイングの考え方を、ビジネスの現場に取り入れるメリットはどこにあるのでしょうか?ここでは3点に絞って解説します。

【メリット①】優秀な人材を引き寄せられる

身体的な健康だけでなく、精神的、社会的にも満たされた状態で働けることは、誰にとっても魅力的なことだと考えられます。
特に、様々な企業が求めているような優秀な人材であれば、自分が働く上で理想的な環境が整っている場所に身を置くことによって、力を発揮したいと思うでしょう。

そのため、ウェルビーイングの考え方を大事にしている企業であれば、豊富なスキルや経験を持つ人材を引き寄せる材料になり得ます。正社員の採用に限らず、業務委託する外部人材であっても、「こんな企業で自分らしく働きたい」と思ってもらえる環境を整えることで、人材確保がしやすくなると考えられます。


【メリット②】企業と個人のつながりを深められる

ウェルビーイングが注目される理由として、人材確保に関する課題があると先述しました。特に、近年は人材の流動性が高まっており、社員であったとしても、企業への愛着や帰属意識は低くなってきていると伺えます。
そういった中で、ウェルビーイングの考え方を大事にすることで、多様性を理解し、個々のアイデアや能力が活かされるシーンが増えてきます。

そうなれば、一人ひとりがその企業での仕事に注力しやすくなる上、やりがいも感じやすくなるでしょう。また、企業へ貢献しようという意識にもつながると考えられます。一人ひとりを大事に考える企業だからこそ、社員、外部人材、パートナー企業問わず、結束力が高まるのではないでしょうか。


【メリット③】成果を上げやすいチーム作りができる

ウェルビーイングとチーム作りがどのようにつながるか疑問に思う方もいるかと思いますが、チームを活性化させ、一人ひとりの強みを活かして目標を達成していくには、メンバー間のコミュニケーションが欠かせません。

過去記事でもご紹介したように、”心理的安全性”が高いこと、つまりメンバー同士を理解し、どんなことでも言い合って、社会的に満たされている状態であれば、力を発揮しやすいと言えます。
チームマネジメントで課題を抱えている企業は多いですが、ウェルビーイングの考え方を押さえ、いかに一人ひとりが幸福で、肉体的にも、精神的にも、社会的にも満たされた状態を維持できる環境を整えられるかが、今後の企業の成長のカギとなるでしょう。

このように、ビジネスの現場ではウェルビーイングの考え方を押さえておくことにより、企業としても、チームマネジメントの観点からも、一人ひとりの意識としても、メリットがあることが見えてきます。

* * *

いかがでしたか。ウェルビーイングの考え方を押さえ、チーム体制や働く環境を整えることが、優秀な人材を確保し、モチベーションをアップさせ、企業の成長へとつながることが改めて浮き彫りになってきました。

フリーランスや副業人材など、スキルを持った優秀な外部人材を引き寄せる上でも、この考え方は重要です。
ご自身の日々の意識はもちろんのこと、チーム作りや働く環境を考える際に、ぜひウェルビーイングの考え方を前向きに取り入れてみてはいかがでしょうか。