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チームマネジメントで仕事は変革できるか?無意識バイアスを理解して社内外の関係性を見直そう

こんにちは!スキイキ広報担当です。
今回は少しだけいつもより変わり種で、最近巷で話題になったトピックでもある「チームでのコミュニケーションのあり方」について取り上げたいと思います。

私たち『スキイキ』では、外部人材も、社内人材と同じようにチームとしてタッグを組み(=チームビルディング)、組織にとっても、そしてメンバー個々にとっても新たな働き方の実現していけるようにという想いも持って運営しています。そのためには、以下のコミュニケーションのコツ紹介記事でも紹介したように、立場や適性、バックボーンなどが異なる関係メンバーそれぞれと、社内外を問わず、齟齬やトラブルの無いようなコミュニケーションを心がけていく必要はあります。

しかし、多くの人は無意識のうちに、齟齬が発生するような、もしくは誤解やトラブルを招くような言動や業務連携をしてしまっているかもしれません。今回は、組織におけるコミュニケーションのあり方と無意識バイアスについてご紹介します。

企業における人材流出の原因は「人間関係」が多数?

我々マイナビグループにて行った転職動向調査2020年版では、転職活動を始める理由として「職場の人間関係が悪かった」という回答が最も多く、なんと4年連続で上昇し続けていることが分かっています。それも、どの職種や性別、年代においても平均的に多い回答となっており、全ての人材に当てはまる問題と言えるでしょう。
つまり、まずこの結果だけ見ても、企業にとっては優秀な人材の外部流出を防ぐためにも、職場における人間関係やコミュニケーションの取り方を見直すことは有効なはずです。

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ただ、「人間関係」と一口に言っても原因は多岐に渡ります。なかでもその一例としてよく挙げられるもので言えば「偏見に基づく会話」です。
個人の性別、外見、国籍、趣味といった表面的特徴や、加えて経歴などのバックボーンに基づいて、安直な固定観念や先入観を持って判断をしたり言動に起こしてしまっているというケースは少なくありません。

知らず知らずのうちにその相手に不快感を与えている可能性があるのはもちろんですが、特に近年では多くの企業で、もっと言えば社会全体で、多様性の尊重とその効果が一層見直されつつあるなか(ダイバーシティやオープンイノベーションなども大別すればそこからくるもの)、そもそもそういったステレオタイプで区別的な考え方自体がより機敏に捉えられることは言うまでもありません。

あなたも偏見に基づく会話を行っていませんか?

とはいえ、「偏見に基づく会話」を意図して行っているという人はほとんどいないのも事実。それでもなくならないのは、基本的には無意識のうちに、自身特有のものの捉え方や考え方に基づいた観点だけで物事を判断してしまうとことから生まれるものだからです。
このように、目に見えるもの(年齢、体格、ジェンダーなど)も見えづらいもの(社会的背景、経歴、嗜好、ほか国籍など)も含めてそれらに対する個人的先入観に基づき、フィルターがかかった状態で物事を無意識に判断してしまうこと
を「無意識バイアス」と呼ぶそうです。

例を挙げると、「子育てをする女性は仕事には集中できない」「外国籍だから言葉が通じにくい」「男性だからロジカルに説明しなければならない」といったもの。他にも無数に存在しています。あなたの職場の日常的な会話でも、少なからず聞いたことがあるのではないでしょうか。

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残念ながら、このような無意識バイアスを人間から完全に取り除くことは不可能です。しかしまずは日々の業務上のコミュニケーションにおいてからでも、無意識バイアスを理解すること、そして自身の無意識バイアスに気付くことは、単なる感情論を超えて、部署・チーム内での適切な関係性構築や業務の連携齟齬の解消などに役立つはずです。

また、私たちスキイキのようなプラットフォームサービスが注目を浴びつつあることからもわかる通り、社内外を問わず多様な雇用形態・キャリア・実務遂行環境(リモート等)でビジネスを行うということも珍しくなくなりました。つまり、同じような前提条件、同じような考え方を持った社内人材だけで働くということは少しずつ減っているなかでは、今回のようなコミュニケーション観点を理解して相互扶助ができるかどうかはより重要になっていくと言えるでしょう。実際、表面的なマネジメントのスキルとは別観点で、外部人材(副業やフリーランス)という形態の考え方・関わり方・距離感に悩みを抱えている管理職やプロジェクトマネージャーの方も少なくはありません。

自分の無意識バイアスに気付き、改善するには?

では、自分の無意識バイアスに自覚的に気付き、影響され過ぎないように他者と関わっていくためには具体的にどのようなことを気を付けるべきか。
今回のこのテーマは、多国籍に社員が在籍している株式会社メルカリにて、多様性受容の推進の一環として2019年より行わている「無意識バイアスワークショップ」を参考にさせていただいています。日本社会全体でこの考え方が適切に理解され広まっていくためにその研修資料を公開されていますので、その中からこの改善方法のコツ・ポイントを解説いたします。

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まずは、「①:自分が無意識バイアスの影響を受けているかセルフチェックを行う」こと。何においてもそうですが、無意識でいる限り、同じような言動やミスというのは繰り返してしまいがち。謝ることも直すことも難しいでしょう。
下記の要点・流れに沿ってセルフチェックを行い、意識的に気付ける癖づけをしたいところです。

【1】まず、自分の発言が「客観的な事実」なのか、「自分の推測で解釈している」のかをチェック
【2】次に、「もし相手の属性・その属性に対するイメージが異なっていたら、自分の考え方や言動は変わるだろうか」と自分自身に問いかける
【3】そして、「相手の情報の一部を切り取っていないか」、「相手の立場に立ったらどう感じるか」といったように自分自身の視点を再確認する

セルフチェックで自分の無意識バイアスに気付いたあとは、「②:無意識を意識化する」社内やチームで、無意識バイアスについて話し合う」ことが重要です。自身の反省や気付きを言語化することや、それらに対し第三者から指摘を求めることは有意義な方法と言えます。それによって自身の中にある情報や思考を整理し自覚できるだけでなく、それをもとに周囲の人も同様に各自で見直していくきっかけになり得ます。
また、第三者に指摘をしてもらうことで、セルフチェックでは足りなかった気付きも得られるでしょう。

そして最後に、「③:社内やチームで、無意識バイアスについて話し合う」ことです。自分にはない他者の無意識バイアスを知ることができるのはもちろん、その話し合いのプロセス自体が、メンバーの人間性や関係性をより深く理解するきっかけになるかもしれません。
結果的に、チーム全体が偏見のない言動やアウトプットを意識し、お互いに配慮が必要充分になされたコミュニケーションが当たり前になることで、立場や形態、時間や場所、円滑な業務連携・推進にも繋がります。

このように、自身の無意識バイアスに気付き、意識化し、コミュニケーションのスタンスを各自で見直す習慣をつくっていくことが大切になっていくのだと思います。

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いかがでしたか?
今回は、社内人材か外部人材かを問わず、業務をともに推進していくチームメンバーと良好な関係を構築する、そしてそれによって業務の質やスムーズさを強めていくために役立つコミュニケーションの考え方ついて紹介しました。
ぜひ新年度における新たなメンバーとのチームビルディングに活かしていただけたら幸いです!